(出典:ORICON MUSIC)
歌姫って言葉あるじゃないですか?日本で最初に歌姫って呼ばれたのは井上陽水が命名した中森明菜で、メディアが多く使うようになってから一般化した言葉みたいなんだけど、これといった歌姫の定義みたいなのは存在しない。
まぁそうだよね。もちろん時代によってみんなが連想する歌姫はバラバラだし、同じ時代でも個人によって回答は違う。
この前友達と現在の歌姫は誰なのかって話になって結果的にあいみょんに落ち着いたんだけど、選んだ理由は正直消去法に近かった。
平成から令和に突入してまだ浅いのもあるけど、歌姫というワード自体が年々弱くなってきてる気がする。今回はそのあたりも含め歌姫について書いていこうと思う。
目次
歌姫のバーゲンセール
歌姫という言葉に定義はないと冒頭で言ったけど、ないのをいいことに歌姫という言葉は近年乱用されいる。まるで歌姫のバーゲンセールだなってベジータならきっと言ってるね。
女性シンガー=歌姫。定義がないからもちろんこれが成り立ってしまうんだけど、歌姫が示す本来の意味というか言葉の重みみたいなのは本来違うと思うんですよ。
やっぱりその時代を代表する誰もが認める女性シンガーにこそ命名される言葉だと思うわけですよ。個人的にだけどね。
お前誰だよってシンガーにさえ新生"歌姫"登場!みたいなキャッチコピーがつけられてるし、まさにバーゲンセール状態。近年安く使われる言葉に変化してきてる傾向にあると思う。
平成の歌姫
令和の歌姫の前に平成の歌姫を振り返ってみようと思う。賛否両論あるだろうが、以下の4名が平成の歌姫四天王だと思う。
・安室奈美恵
・浜崎あゆみ
・宇多田ヒカル
・西野カナ
ちなみにこれはシンガーとしてのデビュー順。浜崎あゆみと宇多田ヒカルのデビューは近いし、活動期間が重なったりするものの、平成で思いつく歌姫の歴史はこの四天王を辿ってきたと思う。
中でもやはり最初の3名の存在感が大きい。これぞ歌姫といった感じがする。
それを思うと西野カナあたりから歌姫と呼ばれるポジションの存在感が若干薄くなってきたように思う。もちろん若者を中心に絶大な人気を集めたカリスマに変わりはないのだが、やはり他の3名に比べると弱く感じる。
多分ここが境目になったんだと個人的には睨んでいる。
理由はおそらく音楽業界の変化。CDが売れなくなったり、多くの媒体で音楽が発信されるようになったり、新たな音楽ジャンルが増加したり、そういった変化の積み重ねによって突出した人物が生まれにくくなってきてるように感じる。
令和(現在)の歌姫
令和の歌姫というタイトルで歌姫を決定するのには時期が早すぎるのはもちろん分かっている。平成の歌姫で挙げた4名も平成初期にはデビューすらしていない。
言い換えるなら令和初期である現在歌姫と呼べる人物は誰なのかという話。
冒頭でも言った通りあいみょんという答えで正解と思うのだが、逆を言うと他に候補がいない。
鬼滅の刃で一世風靡したLiSAや基本メディアに顔を出さないコレワサも現時点では候補に入ってくると思う。米津玄師のいない世界で男性版歌姫を決める感じになる。
しっくりきていないのは、浜崎あゆみや宇多田ヒカルが歌姫として全盛期で活躍していた時代ならば、あいみょんはシンガーソングライターのYUIのようなポジションにいたんだと思ってしまうから。これは決してあいみょんが歴代の歌姫より劣ってるとかを言いたいのではない。
突き詰めると"いない"というのが正解な気がする。バーゲンセール状態の言葉になってるのは多分そういうことなんだと思う。
シンガーだけじゃなく、女性アイドルにしたって個人でもグループでも歴代に比べると圧倒的な存在っていない気がする。
これから先どうなるかは分からないが、もしかしたら"歌姫"という言葉自体が死後になる日もそう遠くないのかもしれない。
ではまた、ライターのナークでした。