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THE FIRST TAKEの最大の売りは一発撮りじゃない。これは真似できない。

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(出典:YouTube

 練習とか訓練ってさ、やればやる程本番が緊張するもの。やり直しのきかない場面だとなおのこと。騎手の武豊が言った「いつも通りにやる」って言葉が個人的に好きなんだけど、大事な場面になればなる程それがなかなかできない。

 もちろん個人差はあるけど、どれだけ場数をふんでるかとかになるのかな?いつも通りにできる為の大きな要因って。

 昔とある結婚式の二次会でギターをひいたことがあるんだけど、まるで自分がいないかと思うくらい緊張したのを覚えている。演奏後の写真撮影でギターを持った左手がマラカスを振る人みたいに大きく震えだした時は本当驚いた。いやマジで盛ってない程の大きな震えだったよあれは。

 今回は一発撮りのパフォーマンスが売りのTHE FIRST TAKE(ザ・ファースト・テイク)について色々書いていこうと思うんだけど、撮り直しができないってだけでおそらく緊張度は跳ね上がるんだろうな。想像するだけで緊張する。

目次

THE FIRST TAKEの運営

 多分不思議に思った人は沢山いると思うんですよ。何でこのチャンネルはこんなにも有名なアーティストを沢山呼べるのかなって。答えは一つ。呼べる程の大きな会社が運営に関わってるから。

 そう、みなさんご存知であろうSME(ソニー・ミュージックエンタテインメント)です。

 薄々気づいてた人は沢山いると思う。だって出演してるアーティストはSMEに所属するアーティストが多いし、使ってる機材もSONY製のものが目立つ。

(出典:LiSA - 紅蓮華 / THE FIRST TAKE

 ちなみに外資系の広告代理店であるTBWA HAKUHODOも絡んでます。世界最大級の広告会社グループのオムニコムグループと日本の広告代理店である博報堂が合併した会社です。

 これはすげえわ。短期間でこれ程注目されるチャンネルになったのも納得できる。でも何が一番すごいかって、これを表立って公表していないこと。隠そう隠そうと動いている。

 どんな思惑があるかは分からないが、これを最初から公表してればもっとメディアにも注目されてただろうし、今以上に大きなチャンネルになっていたと思う。SONYが本気出してきたから歌い手終了のお知らせ的なスレッドもきっと溢れていた。

 もちろん有名なアーティストが出演しているという点がチャンネルが急成長した主な要因であるのは間違い無いが、あえて名前を伏せて活動しているのには仕事に対する本気度を感じる。

 

一発撮りのパフォーマンス

 このチャンネルのコンセプトであり売り文句となっている一発撮りのパフォーマンス。

 確かに良いアイデアかもしれないが、誰でも思いつきそうなベタなパフォーマンスと言われればそうとも捉えれる。何回も撮り直し、試行錯誤したパフォーマンスに比べると手間もかからない。

 でもあまり知名度のない歌い手などにとっては決して真似のできないパフォーマンス。なぜなら需要がないから。4時間かけて撮影し、8時間かけて編集した完成された数分の動画の方が見る側にとっては需要がある。失敗等に需要がない。知名度があってこのパフォーマンスは初めて成立するのだ。

 完成されたパフォーマンスで人気を得たアーティストだからこそ裏の部分が見たくなる人間の心理。そこもうまくついていると思う。

再現性のないライブ感

(出典:崎山蒼志 - 五月雨 / THE FIRST TAKE

 加えてこのライブ感。ただ漠然と演奏してるだけでなく多くの観客を意識したこのライブ感溢れる演奏。観客の声援が聞こえてきそうな臨場感。

 しかもそのパフォーマンスを余計な演出などを一切排除して最高の画質と音質で届けるというのがまた斬新。こんなの今までありそうでなかったもん。映像を通して観客が自分1人だけのライブを体験できてるような感覚になれる。

 ライブ時にしか見れないアーティストの一面をこんなにも鮮明に見れるのがこのチャンネル最大の特徴だろう。もちろんそれを再現できるのが一発撮りという方法だったんだと思うし、売り文句としても伝わりやすい。でもそれは本当に一発撮りだと見る側に判断できない以上、最重要ではない気もする。

 これは別に一発撮りを疑ってるとかこのアイデアを否定してるとかではない。それ以上にこの“ライブ感の再現”に着目したアイデアが素晴らしいと言いたかったんだ。

 このライブ感の再現がなく普通に綺麗な演奏だけをアーティストが意識していればここまでの評価は得れなかっただろう。それ程このアイデアがありそうでなかった画期的なものだったと思う。

 加えて他に真似されても簡単に需要は得れないから真似もできないブルーオーシャンパフォーマンス。単純な一発撮りとかじゃなく、色々緻密に計算されたチャンネルだと思う。

ではまた、ライターのナークでした。

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