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米津玄師「感電」MV、園内の乗り物でパンダと象を選んだ理由などを考察

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(出典:YouTube

 MV公開前からやらかしてくれましたよね。もうみなさんご存知であろうモールス信号による感電MV公開の事前告知。動画のサムネイルが全部404NOTFOUNDに変わってるのを見た時はマジでページがバグったと思ったよ。最初は意味も全く分からなかった。ただただ混乱してた。

 気づいた時にはすでに解読されてたけどね。「K-A-N-D-E-N-M-V-2-3-0-0-K-O-U-K-A-I-D-E-S-U」この羊の絵文字の解読を最初にした人はおそらく若い世代じゃないだろうな。モールス信号という言葉自体若い世代は知らない人が大半だと思うし。本当に20代かと疑ってしまうよ米津玄師。

 

 公開前から予想の斜め上をいく粋な演出で楽しませてくれた感電のMVだけど、もちろんMV自体もどこから手をつければ分からない程豪華な内容になっている。その中でも特に気になった動物とベンツを中心に紐解いていこうと思う。どうぞ。

目次

としまえんと動物

(出典:米津玄師 MV「感電」

 今回のMVのメイン舞台となったのはすでに閉園が決定されている遊園地「としまえん」。日本最古のメリーゴーランドがある歴史ある遊園地だ。コロナの影響での開園状況などは把握できてないが、閉園前ということも重なり聖地巡りで訪れたい米民はさぞ多いことだろう。

 乗り物だけでなく多くの動物と触れ合うこともできたとしまえん。それもあってか多くの動物の影が見える感電のMV。MVを見る限り描写の多い犬や歌詞の鳴き声にもある猫が印象に残るが、今回紹介したいのはパンダと象について。

 

 説明の前に、今回主題歌となったドラマ「MIU404」では薬物事件が絡んでいたり、ツアータイトルやアルバム「STRAY SHEEP」のジャケットに記された「HYPE」は麻薬常用者を意味するということを抑えておいていただきたい。MVでも出始めから相当ハイになってるしね。

 

 まずパンダだが、米津玄師でパンダといえば2011年1月23日にニコニコ動画で公開された「パンダヒーロー」。この曲は公開時点から"麻薬"について書かれている曲だと考察されていて、歌詞の特徴的な部分である「パッパッパラッパパパラパ」と少し違うが同じようなことを感電の歌いだし前でも言っている。

(出典:ハチ MV「パンダヒーロー」HACHI / Panda Hero

 

 続いて象だが、「ピンクの象(ピンクの象が見える)」という言葉をご存知だろうか?

ピンクの象が見える」(英語: "Seeing pink elephants")は、アルコール飲料による酩酊や麻薬などによって起きる幻覚症状の婉曲表現である。本来は英語における表現であり、記録に残された最初の使用例はジャック・ロンドンの自伝的作品『ジョン・バーリーコーン』(1913年)中の記述である。
(出典:Wikipedia

 

 まぁMVで写っている象はピンクではないので少し無理矢理感があるかもしれないが、このような意味になる。加えてパンダヒーローのMVでも象が出ている。

 MVで米津玄師が園内で乗った乗り物はこのパンダカーと象がついてるコーヒーカップのみなので、関連づける為にも十中八九狙ってのことだろう。

 

 犬と猫に関しても麻薬などを取り締まる"警察"という関連づけと歌詞からみて、童謡の"犬のおまわりさん"をモチーフにしてるのはまぁ間違いない。

ベンツのナンバー

 MV内でも多くの出番をみせている白のベンツ。そのナンバーが少しだけ見える描写があるんだけど、はっきり見えるのは4:04の部分。これは間違いなく主題歌となっているドラマ「MIU404」の404に合わせてのことだろう。

 そのベンツのナンバーは「RN-0805-RS」。一瞬ではあるが8月5日にリリースされるSTRAY SHEEPの告知もバッチリといれてきたというわけだ。

 

 RNは令和2年で間違いないとして、RSは多分release(リリース)のRSだろう。繋げると令和2年の8月5日にリリースするといったメッセージナンバー。こんな一瞬の描写にも手を抜かないあたりがさすがだよな。

 ちなみに車内のカーオーディオには待機中を意味する「STAND BY」の文字が映し出されている描写があるんだけど、これはカーオーディオではよく見る文字だし関係ないと思うんだがこれにも写してるのは何か意味があるんじゃないかとつい疑ってしまう。

 

米津玄師だから許されるユニークな表情

 いつも通り考察箇所も多いMVだけど、やっぱり一番の注目ポイントになったのは米津玄師の今までのMVでは見せてこなかった表情だと思う。米民にはスクショタイミングの嵐だったことだろう。

 こんなにユニークな表情を多く見せたMVは今までなかったもん。でもこれは米津玄師だからこそ許された気持ち悪さというか、同じキャー!の悲鳴でも気持ち悪さを売りにしてる芸人が同じことをやれば間違いなく真逆のキャー!になる。熱狂的な米民はハートが感電されすぎてまともに見れなかった人も多いらしいね。

 

 ユニーク繋がりで言うと空を飛ぶ描写も新鮮だった。馬と鹿のMVで屋上から飛び降りたのは空も飛べたからだったというわけか。やっぱりこのお方は人間の域を超えてるな。

 そしてこのMV内で着てるシャツがカッコイイ。多くの人が特定してたけどこれはHeron Preston(へーロン・プレストン)のシャツ。多分これを機に相当売れたことだろう。

 

 今回のMVは米津玄師と同い年になる奥山由之が監督を担った互いに最後の20代となる作品。30代ではどんな活躍をみせてくれるんだろうか。予想もつかない。

ではまた、ライターのナークでした。

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