(出典:TOWER RECORDS ONLINE)
一発屋って言葉よく聞くじゃないですか。でも本当の意味で一発屋のアーティストってほぼいないと思う。
世間での認知が少ないだけで、その一発からファンになる人も一定数は必ずいる。
悪い意味で使われがちの一発屋だけど、曲における一発は本当に大きい。極論その一発が大きいとそれだけで一生食べていける。
私の中で一発屋は褒め言葉。それ程一発も打ち上げれず衰退していくアーティストの方が圧倒的に多いし、運だけで打ち上がる程甘い世界でもない。
今回はズーカラデルについて書いていきます。どうぞ。
目次
「アニー」から入るズーカラデル
これがズーカラデルとの出会いの曲。そういった同士は多いと思う。
というのも、この曲は一時期YouTubeのオススメで猛烈にプッシュされてた。系統が似ているバンドのMVを見ていると高確率であなたへのオススメに載っていた。メンバーの体制が違うこのサムネも今となっては懐かしい。
そうして私もズーカラデルとの出会いを果たすわけだが、しばらくは他の曲には触れずアニーを歌ってるバンド止まりだった。
ある日、地元のBARで飲んでる時だった。
アニーのMVが公開されてから数ヶ月後の事なので、時系列的にはコロナが流行する前の話。
その日は私の誕生日ということもあり、友達と意気揚々に飲んでいた。そんな中一人の男性が絡んできた。
「一杯おごりますよ」
金髪に長めの髪型。古着テイストでまとめられたオシャレなコーディネート。俗に3Bと言われる職業についてる雰囲気を纏った男性だった。
私が誕生日ということを会話の中で知り、おごってくれると言うのだ。
有り難くご好意に甘え、話を聞くとその男性の年齢は40歳。10歳は若く見えた。
「マカロニえんぴつのボーカルに似てますよね?」
初めて言われたが、その男性には私がマカロニえんぴつのボーカルことはっとりに見えたらしい。
瞬時に悟った。この人は"聴く人"だと。
それから音楽トークに花が咲き、今一番聴いてるアーティストを聞いた所、ズーカラデルの名前が出た。
最近ではもうズーカラデル以外は聴いてない程のズーカラデル推しらしい。
個人的な話が長くなったが、それが私がズーカラデルの他の曲を聴き始めるきっかけになった。
ダサカッコイイ音楽
(出典:ズーカラデル "ダンサーインザルーム" (Official Music Video))
ズーカラデルの風貌を見ると、特徴も少なく、どこにでもいそうな雰囲気が漂っている。歌う木村魚拓。古着屋のドアをくぐれば1人は出会いそうな気がする。
「ズーカラデルのボーカルですよね?」
「いいえ、違います。」
こんな会話が日に4回くらいは日本で行こってると思う。
全然気取ってないし、カッコもつけてない。
こういったバンドって悪く言えば量産型みたいに捉える人もいると思うんだけど、近年では逆に珍しい気がする。
私を邦楽ロックの道に招いてくれたのはアジカンなんだけど、その当時なんかは確かに多かった。
音楽性も近いものを感じる。ルックスや声質も。アジカンとくるりをミキサーにかけたらズーカラデルができる気がする。
(出典:ズーカラデル "漂流劇団" (Official Music Video))
この変にカッコつけてない感じが最高にカッコいい。だからこそ歌詞も響く。上手く言えないが、これぞバンドって感じがする。
TikTokの影響力
(出典:ズーカラデル “夢の恋人” (Official Audio))
アニーの再生数を急スピードで超えたのがこの曲。要因はみなさんご存知TikTok。ちなみにYouTubeで公開されたのは2020年9月だけど、リリース自体はその2年以上前にされている曲。
是非このMVの概要欄を読んでほしい。多くの方が思ってること、言いたいことが全てここに詰まっている。
まぁ良くも悪くもTikTokが要因でこの曲が広まったのは確か。
別に前々からズーカラデルをアニーの一発屋なんて本心では思ってなかったんだけど、一つの曲だけ変に認知度があるパターンって多いと思うんですよ。
Half time Oldは読み方も知らないけどアウトフォーカスだけ知ってるとか。あくまでYouTube基準だけど、それは再生数が物語っている。
まぁ夢の恋人が広まる前から、特に2019年頃から注目度は相当高かったバンドだけどね、ズーカラデルは。
振り返ると何かまとまりにかける記事になってしまったけど、ズーカラデルのような音楽もまだまだ若い層にも需要があるんだとTikTokを通して認識できたのが嬉しかった。
別に嫌いとかじゃないけど、ボカロや歌い手、クセの強いシンガーソングライターの活躍がやっぱり近年では目立つからね。
ではまた、ライターのナークでした。