学校の臨時休校も決まり、事態の深刻化の現実味が増してくる今日この頃。様々なイベントや施設も中止や休業になっている。
USJも臨時休業。ディズニーランドも臨時休業。
多くの学生は遊べると意気揚々かもしれないが冷静に考えるんだ。人が集まる所に遊びに行くと休校にした意味がなくなる。
ラウンドワンが学生の入場制限を実施したのはそういうことだ。やむを得ない決断。
この中でも経済的に最も被害の矛先が向いたのはおそらくアーティストやその運営側。今回はそのあたりを中心に書こうと思う。
目次
相次ぐライブの中止や延期
チケットを入手してから大好きなアーティストのライブ当日を迎えるまでの期待感ってすごいじゃないですか?それだけを楽しみに色んなことを頑張れたりするじゃないですか?
気分は行列のできるラーメン屋に並んでる感覚。それが急に閉店するんだもん。これはショックが大きい。
倍率の高いチケット競争を勝ち抜いた方はなおのことショックが大きいだろう。
ライブによっては何の告知もなく突然当日中止という事態も起きている。
しかしこれも仕方がないことなのだ。
政府がどのタイミングで中止や延期の要請を行なっても、タイミングが悪ければ当日の中止は避けられないライブが存在するからだ。
もちろんチケット代の返金対応は行われるが、チケット入手の手間や日程調整、何より楽しみにしていたライブを見れないという精神的ショックは大きいだろう。
しかし、本当に被害が大きいのはアーティストや運営側。
今回のコロナウイルスの影響で最も被害を受けた業界かもしれない。
ライブ中止による被害
ライブ中止における主催側の被害は当然返金対応したチケット代だけではない。
ライブの規模などにもよるが、当然そのライブを行うまでの準備が必要だからだ。
基本的にライブの準備はそのライブを行う会場を抑える所からスタートする。
会場によっては何年も前から抑えなくてはならいし、小さなライブハウスでも数十万、大きければ数百万単位になる。
もちろん振替公演の場所の確保も容易ではない。
そしてそのライブのステージを演出する準備。
照明や音響、映像や機材などの演出費用が当然ライブによっては必要になる。
実際にそのライブ知らせる為のポスターやプライヤーなどの宣伝費も欠かせない。
当日のグッズ販売の準備も必要。
そしてこれらに関わってくる当日のスタッフを含めた人件費。
タイミングにもよるかもしれないが機材などと同じく人件費にもキャンセル料は発生する。
規模の大きい野外などでは人件費だけで一億を超えるライブも存在する。
もちろん中止や延期になったタイミングで被害額は変わるし、規模によっても変わる。
実際にライブを行った費用よりは下回るとはいえ、一つのライブを行う為にはとてつもない準備とお金が必要なのだ。
特に独立して個人で会社を作り運営しているアーティストにとっては、一本のライブの中止でそのアーティスト生命を絶たなくてはならい程被害は大きい。
今までの練習やリハーサルに費やした時間も含めその収益の集大成となるライブ事態がなくなるのだ。
もし自己破産したらさぁ次は俺何して生きていこうかとほんの少し本気で考えてみたりもする。けど2秒後には「あっ、音楽しかないや俺」ということに気づく。
— Yojiro Noda (@YojiNoda1) February 27, 2020
洋次郎でさえ自己破産を考えるレベル。
これだけでも他のアーティストがどれ程追い込まれる事態なのか想像するだけで恐ろしい。
このようなエンターテイメント業界の損失は数百億超に上るらしく、簡単には中止にできない事情もあるのだ。
払い戻し可能で実際に開催されるライブもあるが、本当に苦渋の決断だったと思う。
でもそういった場合の保険とかってあるんじゃないか?
私も最初は思った。これ程の規模でなくても天候や交通機関の影響で中止になる事例もある。
その時に心強いのが保険という存在。
しかし、今回のコロナウイルスによる原因での中止は原則として保険による保証はされないそうだ。
理由は、過去の事例が少ないから。
被害の規模等が予測できない今回のような感染症は保証の対象になりづらいみたいなのだ。
ゆえに中止により入ってくるお金はなし。しかし支払いはしなくてはならない。
そんな事態に耐えれる体力があるのはよっぽど大きい大企業だけだろう。本当に、酷だ。
ライブの生放送配信、無観客ライブ
会場に来れないならばと、映像でライブ配信をするアーティストも増えてきている。
そうか!生で見れないのは残念だけど画面越しならウイルスは入ってこれねえもんな!その手があったか!
一瞬そう思ったがこの決断をできたアーティストのすごさにすぐ辿りつく。
そのライブって収益に直結しなくないか?
そう。これは、中止や延期による被害も当然すごいはずなのに、ファンの為にさらなる身銭をきって当日のライブを決行するということ。
なんたるファンを想っての決意。やべえよな。
逆にアーティストを想ってチケットの返金はいらないと主張するファンの意見も多く見かける。
なんか本当、世の中捨てたもんじゃねえな。
ではまた、ライターのナークでした。